繊維スリングは糸の集合体で吊っちゃうよ

君たち、いつも読んでくれてありがとう。

今回書いていく内容は、前回予告した
【繊維スリングについて注意してほしいこと】
を書いていく予定だったけど、前回のブログ
君たちからあるコメントを頂いたんだ。

君たちが困っちゃってるみたいだから、
今回はそのコメントについて書いていくよ。

≪コメント内容≫
Q:質問ですが、スリングは太さで強度が決まるのですか?
それから、うちの職場に2mと記載されている
ベルトスリングがあるのですが、
上記のLの長さと合いません。。。
なので、どこの長さなのかがわかりません。。

2つの質問があったから1個づつ解説していこうと思う。

>質問ですが、スリングは太さで強度が決まるのですか?

繊維スリングの強度は、縦糸の本数で決まるんだ。
コメント内容から、使用しているのは
ベルトスリングみたいだから
まずはベルトスリングについて説明するよ。

さっき強度は縦糸の本数で強度が決まるって話をしたけど
ベルトスリングは、扱いやすくするために、
縦糸と横糸で織られているんだ。

上の写真で縦糸はわかりやすいけど横糸はわかるかな?

この縦糸と横糸で織られた原反を縫製して、
ベルトスリングの幅で使用荷重を決めているよ。
JIS規格では、使用用途や等級によって使用荷重は変わるよ。

一方、ラウンドスリング(ソフトスリング)は縦糸を束ねて、
表面布で覆ったものがラウンドスリングになるんだ。

20131007

縦糸がむき出しになっていると何かに引っかけてしまい、
縦糸が不揃いになったり、傷ついてしまうから
表面布で保護したんだ。

重いものを吊るならば糸の本数を増やせば増やすほど
使用荷重は高くなるよ。

ラウンドスリングは表面布で糸が隠れているから
一目で使用荷重はわかりにくいと思う。
だから、表面布の色で使用荷重が
わかるようにJIS規格で決められているんだ。

糸の本数が多くなると強くなる例えとして、
雑草の根っこがあるよね。

絵_20131007_01.png

もし雑草の根っこが少なかったら
引っこ抜くのも簡単だよね。
でも大きくなって根っこも太く枝分かれして
本数も多くなったら抜くのも大変だよね。

繊維スリングも糸が集まることで力を発揮している
スリングなんだ。

君たちが日々の作業でどちらを使用したら良いか、
わからなかったら大洋製器工業の営業員へ相談したら
必ず解決してくれちゃうよ。

次回はもう1つの質問

>それから、うちの職場に2mと記載されている
ベルトスリングがあるのですが、
上記のLの長さと合いません。。。
なので、どこの長さなのかがわかりません。。

に答えちゃうから期待していてくれよ。