そのままじゃ、JAFちゃうよ!

シャックルの加工方法として「熱間鍛造」について書いたんだけど、君たち
見てくれたかい?

前回のブログ

鍛造方法には、熱間鍛造があるように冷間鍛造って加工方法もあるんだ。
字だけ見れば、冷やして加工すると思うかもしれないけど、実は常温で行う加工のことなんだ。
常温って言っても鉄は冷たいけどね。

冷間鍛造って加工方法は、熱を加えないので加工精度の高い製品を作ることが
できるんだ。
その反面、材料が硬かったり、伸びが不足しているときに金型にも素材にも
大きな負担がかかってしまい、適切な加工、慎重な熱処理がされていないと
製品の強度低下を招いてしまうことがある。

安価な海外品のシャックルの中には、冷間(常温)で丸棒を曲げただけのモノも
あるんだ。そんな加工方法で作られたシャックルは、素材に負担がかかって
割れが発生していたり、材質にムラが出たりして強度低下を起こしているって
ことがあるんで注意してほしい。

シャックルを作るときは、より確実に品質を保ったものが作れるってワケで
「熱間鍛造」を大洋製器工業では採用しているんだ。

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加工方法の話はここまでにして、今回は、シャックルの点検について書こうと思う。

吊り金具であるシャックルは、常に安全に使える状態にしておくために点検が
必要なんだ。

どんなに品質に優れたシャックルでも、その使用頻度や使い方、たとえば
繰り返し荷重やショック荷重がかかるときや一回当たりの運搬重量や回数が多い、
あと保管状況などによってシャックルの寿命が変化しちゃう。

使用するほどにシャックルは損傷をうけ、間違った保管方法をしていたりすると
劣化して強度は低下し寿命は短くなるんだ。

これは、シャックルだけじゃなく他の吊り金具(フック、リング、吊りチェーンなど)
にも同じことが言えるんだけどね。

「今まで使っていて大丈夫だったからこれからも大丈夫」「使えるからいいや」
とかの理由で、すでに寿命に達してしまっているシャックルをもし使っていたら
危険だよね。

例えば、君たち車の運転中に故障したってことはないかい?
運転中の君たちは、突然故障したと思うかもしれないけど、ほとんどの場合には
理由があって何らかの予兆を出していることが多いんだ。

車の故障は、「エンジンオイルを交換していなかった」「エンジンベルトが痛んで
(緩んで)いた」なんてことがある。エンジン音の変化で故障の発生の予兆を
感じることができちゃったりもする。
異常を感じたらまず調べないといけないし、定期的な検査をしていなかった結果、
故障してしまったってJAFを呼ぶってことになっちゃう。

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故障すると危険だし、修理するのに時間はかかるしお金もかかるってことになっちゃう。
まったく良いことないようね。

車が故障するにも原因があるし、シャックルが壊れるにも原因があるんだ。
車の故障も大変だけど、作業中にシャックルが壊れちゃったりしたら大変だよね。
作業に影響が出るし、そもそも危険な状態になって事故を起こすってことにもなりかねない。

ここまで壊れていれば誰でも使えないってわかるんだけどね。

予兆を察知して安全に安心してシャックルを使うために定期的に点検することが
必要なんだ。

来週は、点検の具体的な方法を書こうと思うから君たち見に来てくれよな!