来年もご安全に!

君たち、年の瀬まっただ中だけど、今日はお休みだよって人たちも多いのかな。
あるいは、今日は仕事納めで午後からは大掃除だよって君たちも多いのかもしれないね。
僕も今日は昼から大掃除だよ。

大掃除といえば、普段の掃除の時には見向きもしないようなところも対象になるから、見方を変えればドキドキワクワク感を味わえるエンターテインメント性の高い作業だと言っても過言ではない、というと過言かな?

・側溝のグレーチングを外してどぶさらい
これは「池の水を抜く」みたいなテレビ番組が最近人気だけど、それと同じようなドキドキ感がないかい?
ドブの中からどんな物が出てくるんだろう?
〇〇の落とし物かな?××の残骸かな?〇×△の×〇△が出てきたらどーしよーッ!キャーッ!
うーん、エンターテインメント。

・倉庫のシャッターに脚立を立ててブラッシング
これは「消防出初式のはしご乗り」を彷彿とさせるよね。
どこの会社にもひとりはいるお調子者が、ここぞとばかりに率先して脚立に駆け上って掃除する様は、出初式で消防団員が決める勇壮でかっこいいポーズを観るのと同じワクワク感があると思わないかい?
お調子者の「おい!絶対揺らすなよ!絶対やぞ!揺らすなよッ!」
というお決まりの流れをきちんと押さえておくのも、彼のプロ根性(ただのお調子者だけど)の現れだと思うと感心しちゃうよね。
うーん、エンターテインメント。

こういうふうに考えると、寒い中段取りも悪くめんどくさい大掃除が楽しくなってくる、と言っても過言ではないんじゃないかな?
・・・そういうポジティブな思考になれればいいんだけどね。

さて、ここから本題に入るよ。
一年の終わりということで、今回は玉掛け作業の法令について今一度おさらいしておこうと思うよ。

労働安全衛生法(就業の制限)第61条
1 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。
2 前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、当該業務を行ってはならない。

上記の労働安全衛生法で資格がなければ当該業務に就かせてはならない、となっているんだったね。
じゃあ、業務の内容はというと、

労働安全衛生法施行令(就業制限に係る業務)第20条
法第61条第1項の政令で定める業務は、次のとおりとする。
16 制限荷重が1トン以上の揚貨装置又はつり上げ荷重が1トン以上のクレーン、移動式クレーン若しくはデリックの玉掛けの業務

上記の通り、玉掛けに関するところは定義されているんだ。
次に、どういった資格がいるかというと、

クレーン等安全規則 第2節(就業制限) 第221条
事業者は、令第20条第16号 に掲げる業務(制限荷重が1トン以上の揚貨装置の玉掛けの業務を除く。)については、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。
1 玉掛け技能講習を修了した者
2 職業能力開発促進法(能開法)第27条第1項 の準則訓練である普通職業訓練のうち、職業能力開発促進法施行規則  (能開法規則)別表第4の訓練科の欄に掲げる玉掛け科の訓練(通信の方法によって行うものを除く。)を修了した者
3 その他厚生労働大臣が定める者

ここで玉掛け技能講習が出てくるんだったね。
ちゃんと法令で定められてるってことを、君たちも忘れないでくれよ。
だから、万が一会社や上司が資格を持ってない人に玉掛け作業をさせようとしていたら絶対止めてくれよな!

無題

来年もより一層安全に玉掛け作業を行ってほしいと願っているよ。
君たち、今日も一日ご安全に!