玉掛現場で We are the World

先週、大リーグで活躍中の大谷選手が新人王を獲得したっていうおめでたいニュースが飛び込んできたね。
新人賞だから若いのはもちろんだけど、24才でしかも大リーグで賞がもらえるなんてすごいことだよね。
つい自分が24才のときに何をしていたのか考えてしまったよ。
思い出せるのは時間の許す限りビールを飲んでいたか、時間の許す限り寝ているかのどっちかだった気がするな。
え?今と何も変わらないって?
いやいや、今はずっとビールを飲むんじゃなくて、2杯くらい飲んだあとにワインや焼酎、日本酒にチェンジしているんだ。
・・・・・・・。うん。たしかに何も変わってないね。
気を取り直して、大谷選手の今後が楽しみだよね。

さて、ここから本題に入るよ。
君たちの職場に外国から働きに来てくれている同僚はいるかい?
日本に旅行や観光でやってくる外国人たちが増えてきたってよくニュースになっているよね。
それと同じで、外国から日本に働きに来ている人たちも増えてきているんだ。
下の図を見てくれ。

統計1

平成29年の統計で外国人労働者の数が1,278,670人と過去最高の数値になっているんだ。

下の表を見てくれよ。

統計2

これは業種別で外国人雇用事業所の割合を表しているよ。
玉掛け作業が行われる業種の一つ、建設業は全体で見ると8.6%。
これだけ見ると少なそうに思われるよね。
でも実は平成27年は9,753か所、平成28年は12,911か所、そしてグラフからもわかるように平成29年は16,711か所と年々増え続けているんだ。
働いてくれる人が増えることは良い反面、まだまだ課題もあるんだ。
日本人であろうと外国人であろうと、玉掛け作業をするには玉掛け技能講習を受ける必要があるよね。
言葉がわからない人には外国人向けの講習もあるんだ。
でもどこの教習所でも受けられるわけじゃなくて、言語によっては対応しているところと、そうでないところがあるんだ。
なかなかすんなり受けられるところが見つからないのが現実だよ。
玉掛け技能講習を受けて実際に現場で作業をするときも、
言葉が通じなくて安全標識の意味がわからない、安全指示が伝わらないっていうケースもあるんだ。
人の命に関わる仕事だからこそ、一緒に働く人たちとのコミュニケーションは大切だよね。
これから外国人も一緒に仕事をしていこうと考えている君たちがいたら、こういった課題もまだまだあるってことを意識しておいてくれよ。
そして、働きにきてくれている外国人の仲間たちが安全に作業できるよう気をつけてあげてほしいんだ。
こんなことを言いながら、僕たちもまだグローバル化に対応できているわけじゃないんだ。
それでも君たちのなかで何か困っていることや、こんなことがあったよっていう事例があったら僕に教えてくれよな。
いつでも相談に乗るよ。

今日は玉掛け作業に関わる外国人について説明してきたよ。
こないだ僕が見かけたポスターで、「ご安全に」って書いてあるまわりに、
各国の言葉で同じ意味の言葉がたくさん書かれているのがあったんだ。
英語だと「You safely」
ドイツ語だと「Gluckauf」
これだと色んな国の人たちに意味がわかってもらえるよね。
まさにWe are the World

20181119_イラスト

ちなみにこないだのドラフトで大注目だった根尾選手も
カラオケでの十八番はWe are the Worldなんだって。
世界を見据えている人は選曲もグローバルなんだね。

君たち、今日も一日ご安全に!!

出典:厚生労働省ホームページ