油圧ショベルでの玉掛け作業って大丈夫なの? Part2

君たち、今週の木曜日が何の日か知っているかい?
きっと楽しみに待っている人も多いと思うんだ。
そうだよ。11月の第3木曜日はボジョレー・ヌーボーの解禁日だよ。
「ボジョレー・ヌーボーってよく聞くけど何のことかよくわからない。」って人もいるかもしれないね。
簡単に説明すると、フランスのボジョレー地区で収穫されたブドウを使って作られる新酒のワインのことなんだ。
新しいワインが飲めるってことで一つのイベントになっているよね。
こんなに盛り上がるのも日本だけだって言われたりすることもあるけど、
僕は毎年楽しみにしているんだ。
君たちも飲む機会があったら感想を教えてくれよな。

さて、ここから本題に入るよ。
先週からクレーン機能をもった油圧ショベルでの玉掛け作業について話をしてきたよ。
おさらいをすると、現場で掘削なんかの作業をするときに一緒に玉掛け作業ができるよう、クレーン機能を持った油圧ショベルが登場したってことだったよね。
でもそれまでは、普通の油圧ショベルで玉掛け作業をして事故が多発していたんだ。
今ではクレーン機能を持った油圧ショベルが活躍してショベルとクレーン、両方の機能を備えているけど、その分、気をつけないといけないこともたくさんあるよ。
今日はこういったクレーン機能を持った油圧ショベルを扱うときに注意することを説明していこうと思うよ。

まず油圧ショベルで玉掛け作業をするときは、作業モードをショベル機能からクレーン機能に確実に切り替えてくれよ。
この切り替えをしないと安全装置が作動しないから危険なんだ。
ショベル作業モードでのクレーン作業は絶対にしてはいけないよ。

あとたまに現場で見かけるんだけど、フックとバケットは干渉しないように気を付けてくれよ。
無理な作業範囲をとるとフックとバケットが干渉してしまって、テコの原理でフックが壊れてしまう原因になるよ。
イメージとしてはこんな感じかな。

イラスト2

他にもワイヤなんかの吊り具が傷む可能性があるからね。
玉掛作業をする前に一度作業姿勢を確認しないといけないよ。

イラスト1

あと、移動式クレーンを使っての吊り荷走行は原則として禁止されているんだ。
どうしても走行しないといけない場合は、荷物を地面に近づけて振れを小さくしたりして
できるだけゆっくり走行してくれよな。
デコボコの道路の上を走るときは、敷き鉄板なんかを敷いて地面の状態を良くするように工夫することも大事だね。

通常のクレーンで玉掛け作業をするときに注意しないといけないことは、
油圧ショベルでの玉掛け作業でも、もちろん気を付けないといけないよ。
例えば吊り荷の下に入ってはいけないとか、吊り具は作業前に点検をして状態がよくないものは使わないとか、いつも玉掛け作業をしている君たちなら当然のことでもしっかりと確認してくれよ。

通常のクレーンならここまで注意しなくてもいいんだけど、油圧ショベルとクレーンの機能を併せ持っているからこそ、気を付けないといけないことがたくさんあるね。

たくさん機能があると、便利だけどその分大変なことって他にもよくあるよね。
僕もそんなに機械は得意じゃないから、いつも家のDVDレコーダーと格闘しているんだ。
ブルーレイ、DVD、ハードディスクとかたくさんボタンがあって
どこを押したらいいのか混乱しているよ。
ヘタなところを押してしまって録画したものが消えてしまったりしたら困るから
いつも慎重になってしまうんだ。

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たくさん機能があるのは便利だけど、その分注意して使わないといけないよね。

今日は油圧ショベルで玉掛け作業をするときに、注意しないといけないことを紹介してきたよ。
通常の玉掛け作業よりも注意をしないといけないことがたくさんあるから大変だと思うけど、それくらい危険な作業だってことがわかってもらえたかな?
ここで紹介したこと以外にも注意しないといけないことはたくさんあるから、作業前には周りの人たちと入念に打ち合わせをして、いつも以上に気を引き締めて作業してくれよな。

君たち、今日も一日ご安全に!!