安全第一は一日にして成らずだよ

君たち4月に入って新しい年度が始まったね。
新入社員が入ってきたっていうところも多いんじゃないかな。
若い新入社員を見ていると、僕にもそんな時があったよなあって懐かしい気持ちになるよ。
いまでこそだいぶ横に大きくなっちゃった僕だけど、新入社員のころは痩せてたんだよ。
・・・ウソじゃないかって?
ほ、ほ、ほんとだよ!
思わず声がうわずってしまったけど、ほんとのほんとに痩せてたんだ。
新入社員の君たちも油断してるとこうなるから気をつけてくれよな!

さて、ここから本題に入るよ。
今月は新入社員の君たちに向けて、玉掛け作業で気をつける基本的なことを紹介していこうと思ってるよ。
1回目の今回は、基本中の基本、玉掛け作業をする上で必要な心構えについて話していくよ。
玉掛け作業をする上で必要な心構え・・・ベテランの君たちならわかってるよね?
そう、「安全第一」だよね。

技術的な知識も当然必要なことで、それについても次回以降に話していこうと思ってるよ。
ただ、最初に覚えておいてほしいのは玉掛け作業が危険を伴う作業で、一歩間違えると事故につながるってことなんだ。
だからこそ、安全第一をつねに忘れないよう意識して行動してほしいんだ。

ちなみに君たちは安全第一って、いつどこで言われるようになったか知っているかな?
前にも言ったことがあるんだけど、安全に対する考え方がどう変わっていったのかを知ることは大切なことだからもう一回言っておくね。

実はこの言葉、もともとは日本じゃなくてアメリカで言われるようになった言葉なんだ。
1900年代初頭、USスチール社という製鉄会社では「生産第一、品質第二、安全第三」というスローガンを掲げていたそうだよ。
事故も多かったみたいだね。
1906年、当時のE・H・ゲーリー会長がそんな状態を改善しようとして「生産第一、品質第二、安全第三」から「安全第一、品質第二、生産第三」に替えたんだって。

安全第一の大切さ

安全第一にしたことで事故も減って、さらには品質も生産性もあがったらしいんだ。
急がば回れってよく言うけど、まさにこれだよね。

新入社員の君たち、「急いでいるから」とか「これくらい大丈夫だろう」とか「ルールを守るのがめんどくさい」って考えてしまうことも、これからあるかもしれないね。
でもそれは、自分自身の事故やケガにつながる可能性があるってことを頭にいれておいてくれよ!
君たちの身を守れるのは、君たち自身なんだからね。
たとえなにがあったとしても、安全第一でいこうじゃないか!

イラスト

すべての安全第一は無事故に通ず、そんな格言が生まれることを願ってるよ。

君たち、今日も一日ご安全に!