
全国労働衛生週間 軽い吊り具で腰痛対策!
今回は、タイトルの通り「全国労働衛生週間」を紹介するよ!
全国労働衛生週間とは?
「全国労働衛生週間」とは、厚生労働省・中央労働災害防止協会が主唱者で
働く人の健康の確保・増進を図り、快適に働くことができる職場づくりに取り組む週間なんだ。
令和7年度のスローガンは「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて ストレスチェックで健康職場」だよ。
実施期間は、10月1日~7日の1週間が本週間で、
その前の9月1日から30日までは準備期間とされているんだ。だから今は準備期間にあたるよ。
準備期間で実施する内容
今の準備期間で具体的に何をするかというと、
重点事項12項目をはじめとした⽇常の労働衛⽣活動の総点検をするんだ。
本週間までに、これらの項目をチェックしてみてくれよな!
1.過重労働による健康障害防⽌対策
2.職場におけるメンタルヘルス対策
3.職場における転倒・腰痛災害の予防対策
4.化学物質による健康障害防止対策
5.石綿による健康障害防止対策
6.職場の受動喫煙防止対策
7.治療と仕事の両立支援対策
8.職場の熱中症予防対策の推進
9.テレワークでの労働者の作業環境、健康確保
10.⼩規模事業場における産業保健活動の充実
11.女性の健康課題への取組
12. 東⽇本大震災等に関連する労働衛⽣対策の推進
玉掛け作業で実施できる対策例
玉掛け作業で実施できそうなのは「3. 職場における転倒・腰痛災害の予防対策」だね。
対策①腰痛防止「吊り具を軽いものに変える」
普段使っているワイヤスリングやチェーンスリングが重くて作業するのが大変って思ったことはないかい?
そんな時オススメなのが、スリングの中でも軽くて扱いやすい「繊維スリング」だよ!
どのくらい軽いのか使用荷重5tで長さ2mのスリングを比べてみると
ワイヤスリングは約9キロ、チェーンスリングは約11キロ、繊維スリングはなんと約2キロなんだ!
こんな風に、重い玉掛け用具を軽い玉掛け用具に変えることで「腰痛対策」をとることができるよ。
もちろんワイヤスリング・チェーンスリング・繊維スリングそれぞれ向き不向きがあるから使用状況によって判断してくれよな。
また、繊維スリングの中でも特に軽い種類が、各メーカーから出ているからチェックしてみてね。
対策②転倒防止「通路の安全を確保する」
作業場の整理整頓は徹底しているかい?物が散らかっていると、転倒・つまずきの原因になっちゃうよ。
それだけじゃなくて、雑然とした空間や狭いスペースでの作業となると
無理な動作になってしまい、腰痛の発生や症状の悪化につながる可能性もあるんだ。
「玉掛け作業の安全に係るガイドライン」にも、「運搬経路を含む作業範囲内の状況を確認し、
必要な場合は障害物を除去するなどする」って定められているよ。
実際に玉掛け作業でも「つまずき」が原因の事故事例があるんだ。
事例
Aさんは、製品(約500㎏)を天井クレーンで移動させようとしたよ。
そのために、横づり用のつりクランプが付いた玉掛け用ワイヤロープ2本を使い、1mほど吊り上げ、
左手で荷を支えながら、天井クレーンの走行方向に移動したんだ。
しかし、運転経路に加工中の部材が置かれていたたため、Aさんは部材につまずき、吊り荷を押してしまったんだ。
その結果、荷が大きく揺れるとともに横づり用のクランプが外れ、荷がAさんに落下してしまったんだ。
この事例は、つまずき以外に玉掛け方法で危ない点があるから、それはもちろん改善しなくちゃいけないけれど
通路の安全を確保していたら、防げたかもしれない事故だよね。
だから、転倒災害にあわないためにも、作業場は常に整理整頓して安全な通路を確保するようにしてくれよな。
今日は、「全国労働衛生週間」を紹介したよ。
本週間まであと2週間!なにか改善できそうなところがないか職場環境をチェックしてみてくれよな。
今日も一日ご安全に!
全国労働衛生週間について
★厚生労働省HP 「令和7年度「全国労働衛生週間」を10月に実施」