ベルトスリングの点検≪玉掛け作業の基本を振り返っちゃいなよ!≫

先週の金曜は桃の節句だったけど、“節句”
と言えば日本には平安時代を起源とする“五節句”
があるって知っているかい?

1月7日の人日(じんじつ)の節句、
3月3日の上巳(じょうし)の節句、
5月5日の端午(たんご)の節句、
7月7日の七夕(しちせき)の節句、
9月9日の重陽(ちゅうよう)の節句、
これが五節句なんだ。

耳馴染みではない言葉もあるけど、五節句には
季節の節目に身のけがれを祓い、長寿や厄除けを
願う意味合いがあるんだよ。

七草粥にちらし寿司、そういった節句料理を
食べるのも、いろんな願いを込めて食べられて
いるんだね。

“五節句”を知らなかった人は、次回の節句から
長寿をお祈りしちゃいなよ。

 

さて、そろそろ本題に入ろう。今回は「玉掛け
作業の基本を振り返っちゃいなよ!」の3回目。
“ベルトスリングの点検”について書くよ。

上の画像がベルトスリングだけど、
君たちの中で使っている人はいるかい?

ベルトスリングはワイヤロープやチェーン
スリングと比べ、軽くて柔軟だから使いやすいと
多くの現場で使用されているよ。

使い勝手の良いベルトスリングだけど、摩耗に
弱いという特性もあるから注意が必要なんだ。

日常点検では、ベルトスリング全体を目視で、
毛羽立ちや擦り傷、切り傷などが発生していない
かを確認するんだ。

ベルトスリングの傷み具合で、最も軽微な症状が
毛羽立ちなんだよ。この軽微な傷みの毛羽立ち、
軽く考えていると痛い目に遭うよ!

毛羽立ちが発生すると、擦り傷や表面が破れると
いった廃棄基準に達するまでは、あっという間
なんだ。だから、軽微な傷みの毛羽立ちであっても
見逃しは非常に危険だって分かってほしい。

万が一、毛羽立ちなどベルトスリングの異常に
気付かず玉掛け作業をしていると、重大事故を
発生させる危険性があるんだ。

実際、僕が知っている現場で以前、玉掛け作業中に
スリングの破断事故が発生したことがあるんだ。

その事故は、機械加工した物を吊り上げている
ときに、ベルトスリングが破断したんだよ。
破断したものを見ると、あちこちに毛羽立ちが
あったから、毛羽立ちから傷みが進み破断した
ことが分かったんだ。

幸いなことに事故でケガをした人はいなかった
けど、もしケガをしていたら大変だよね。

後で話を聞いたんだけど、印象に残っている言葉は
・一瞬で破断した
・日常点検をしておけば良かった
って言っていたんだ。

君たちは事故の後に後悔することがないよう、
点検の大切さを知り、必ず日常点検を実施して
くれよな!

そして点検の結果、廃棄基準に達しているベルト
スリングがあったら、誤って使用しないように、
即時廃棄してくれよ。

とは言っても、どれくらい毛羽立った状態が廃棄
すべきものなのかなど、基準が分かりにくいよね。

そんな君たちの心の声にお応えし、僕は廃棄
すべきベルトスリングの画像と一緒に点検ポイント
を記載した点検・廃棄基準書を段取りしたから
ココからダウンロードして便利に使ってくれよ。

例えば、点検・廃棄基準書をベルトスリングの
保管場所に張り付けておくと、分かりやすくて
GOODかもしれないね。

“もっと詳しく教えて”や“カタログが欲しい”
って思った人はココから問い合わせをしてくれよ。
僕たちから連絡させてもらうよ。

 

目視点検で“毛羽立ち”の有無を確認って書いた
けど、“毛羽立ち”と言えばそろそろこんな事に
なっていないかい?

冬を越したセーターだけど、毛羽立って今年の
冬は着られないか・・など悩んじゃうことって
あるよね。

「勿体ないから、今年の冬も着よう」という物を
大切にするのは良いことだね。

だけど、玉掛け作業をする君たちは、
毛羽立ったベルトスリングを大切にし過ぎない
ようにしてくれよな!

 

君たち、今日も一日ご安全に!!