
鉄にまつわるエトセトラ
ちょっと過ぎちゃったけど、4月1日はなんの日だったか知っているかい?
一般的には「エイプリルフール」が有名だよね。
でも、これを読んでいるみんなには、それよりもっと関係の深い記念日があるんだ。
4月1日は「はがねの日」だよ!
人々の暮らしや産業の発展に欠かすことのできない素材である鋼(はがね)の価値と、
その流通の大切さをより多くの人に知ってもらうことを目的として制定されたんだって。
当然、シャックル等の玉掛け金具にも多く使われている材料だよね。
普段は総称的に「鉄」と呼ぶことのほうが多いんじゃないかな。
だけど、実は鉄の中にもいろんな種類があって、それぞれ違った性質を持っているから、今日はそんな鉄の特性について話をしていこうと思うよ。
さて、ここから本題に入るよ。
玉掛け金具にも使われている「鉄」だけど、まずは、鉄はどうやって作られるか知っているかな?
すごく詳しい人もいるだろうし、なんとなくイメージは出来るけど詳しくは・・・という人もいるんじゃないかな。
簡単な流れを説明するね!
■鉄の作り方
①まず、高炉(こうろ)で鉄鉱石から銑鉄(せんてつ)を作るよ。
②次に、転炉(てんろ)で鋼(はがね)を作るよ。
③溶けた鋼は鋼片(こうへん)という半製品に固められるんだ。
④加熱炉で熱せられた鋼片は圧延機(あつえんき)に送られ、鋼材に加工されるよ。
さっきも「総称的に鉄と呼ばれてる」って言って、シャックル等玉掛け金具の材質も「鉄」と
ざっくばらんに言ってることが多いと思うんだけど、実は「鋼」のことなんだ。
さらに鋼も、「炭素鋼(たんそこう)」「特殊鋼(とくしゅこう)」「鋳鋼(ちゅうこう)」「鍛鋼(たんこう)」と、
それぞれ含まれる成分等によって種類がわけられているんだ!
シャックル等玉掛け金具で主に使用されているのは、炭素鋼や特殊鋼だよ。
いわゆる合金鋼やステンレス鋼なんかも含まれているんだ。
さらに合金鋼やステンレス鋼にも細かい分類があるけど、今回は割愛するよ。
どうだい、ざっくばらんに言ってた「鉄」も、書ききれないほど細かくわかれているんだよ。
次に、シャックル等の材質として使われている炭素鋼や合金鋼の特性を挙げていくね。
①加工しやすい
②錆びやすい
③安価
といったことが言えるよ。
もうひとつ、ステンレス鋼の特性の一例を挙げると、
①加工しづらい
②錆びにくい
③高価
となるよ。
この特性については、普段シャックルをよく使ってるよって君たちなら、だいたい知ってることだったかな。
上の特性の比較の中で、今日はひとつだけ注意点を紹介しちゃうよ。
一般的にはステンレス鋼は錆びづらいんだけど、場合によってはすごく錆びが発生することがあるんだ。
君たちはどんな場合かわかるかな?
・・・そう、海で使用する場合だよ。
ちょっと専門的な話をすると、ステンレス鋼の表面は不動態皮膜といって、すごく薄い膜で覆われているんだ。
通常の状態だとこの皮膜はちょっとした引っかき傷なんかが発生しても再生される性質を持っているから、錆びが発生しづらいんだね。
だけど海だと、海水中に含まれる塩素イオンが悪い作用を起こして、ステンレス鋼を守ってくれてる不動態皮膜が
局部的に破壊されて、その部分が優先破壊されることでどんどん腐食が進んじゃうんだ。
この腐食のことを「孔食(こうしょく)」というよ。
孔食が発生すると、チーズみたいに虫食いの状態になってしまうから、ほんとうに危険なんだ。
鉄だと海で錆びちゃうからステンレス鋼にしよう!って簡単に考えてしまうのは、事故のもとだからやめてくれよ。
ちなみに海水に強い特殊なステンレス鋼や、他にも方法が取れる場合なんかもあるから、海で使用する時は相談してみてくれよな!
今日はシャックルなんかの玉掛け金具に使用されている、鉄という材質について基本的なところを紹介したんだけど、
まだまだいろいろと話せる内容もあるから、また今度話そうと思うよ!
突然にしてちなみにだけど、「鉄心石腸」(※鉄や石のように固く強い心と意志のこと)より上の、
「鋼心石腸」(※こんな熟語はございません)でもって、鋼の肉体を目指していくことを、ここに宣言するよ!
「男子の一言、金鉄の如し」(※男が一度口にした言葉は、金や鉄のように堅くゆるぎないもので、
決して破ってはならないということ)という金言を心に刻んで実行していくから、みんな応援してくれよな!
・・・ただ、生まれながらの「鉄面皮」(※恥を恥とも思わず、厚かましくてずうずうしい人やその様子)でもあるので、
もしも心がこんにゃくのようにフニャフニャになったら、みんな迷わず僕に「鉄槌を下して」(※説明不要かと)くれよな!
今日も一日ご安全に!




